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「相互作用タンパク質の同定」受託サービス
相互作用タンパク質(タンパク質複合体)の解明はタンパク質の機能の理解の為に大変重要です。
当社では、相互作用タンパク質の同定に特化した解析技術を提供します。
アフィニティーカラム を用いた 新規相互作用タンパク質の同定
アフィニティーカラム を用いた 新規相互作用タンパク質の同定
タンパク質複合体の解析法として、タグ付きタンパク質を発現させて免疫沈降法により相互作用タンパク質を同定する
方法が有用で、当社でもこれまでに多くの研究者にその技術を提供してきました。
しかし、以下のような場合、このアプローチによる同定が難しくなります。
1)結合する相手のタンパク質の存在量が少ない場合
2)発現させたタンパク質が細胞に毒性を示したり、培養が困難な細胞(神経細胞など)の場合
3)複合体形成による立体障害や膜タンパク質複合体など、巨大分子のため、免疫沈降が出来ない場合
そこで、これらの問題を回避して新規の相互作用タンパク質を同定する技術を提供します。
一般に、タンパク質間の相互作用は 特定のドメイン や モチーフ を介して行われるため、その特定の ドメイン や
モチーフ に注目し、それらを含む領域 (部分領域 あるいは 全長)をベイトとして、以下の手順で相互作用タンパク質を
同定します。
1)解析対象タンパク質の全長、あるいは特定のドメインやモチーフを含む部分領域の タグ付きタンパク質
(例えば GST融合タンパク質など)を作り、担体に固定化して アフィニティーカラムを作成します。
2)1)のアフィニティーカラムに、細胞エキストラクトを加えて相互作用するタンパク質を結合させ、
アフィニティー精製により相互作用タンパク質を溶出させます。
3)溶出させたタンパク質を SDS-PAGEにより分離し、質量分析により同定します。
<解析例>
Fig. 1 は、早老症ウェルナー症候群の原因タンパク質として知られる「ウェルナータンパク質(WRN)」の
それぞれのドメイン領域に結合するタンパク質を同定した結果です。
このタンパク質の定常発現細胞は樹立出来ませんが、これまでにいろいろな方法で多くの結合タンパク質が
発表されています(BioGRIDでは 39個)。
当社の方法では、既知の相互作用タンパク質に加え、新規に 7個の重要な相互作用タンパク質が同定され、
さらに、それらの相互作用タンパク質が WRNのどの領域に結合するか、明らかにすることが出来ました。
Fig.1 アフィニティーカラム法と質量分析により同定した「ウェルナータンパク質(WRN)の各ドメインに結合するタンパク質」
(この手法により、新規に検出された相互作用タンパク質を赤矢印で示しています)
サービス概要と価格
ご相談に応じながら、下記のステップに従って、目的のタンパク質の全長、あるいはそれぞれの領域に結合する
タンパク質の同定をサポートします。
1.ドメイン検索と タグ付きタンパク質の発現精製
解析対象タンパク質に関する情報とcDNAをお送り頂き、独自の検索技術を用いてドメイン検索を行い
ます。(cDNAは、大腸菌ではなく cDNAの入ったプラスミドをご準備ください)
その結果を基に、ご相談の上、全長、あるいはどの領域をベイトにするか決めて頂き、ベイトのタグ付き
タンパク質 (GST融合タンパク質など)を大腸菌で発現させ、精製します。
2.細胞エキストラクトの準備
(HeLa, U2OS, 293等は常時利用出来ます。他の細胞はお送り下さい)
3.アフィニティークロマトグラフィーの実施 と SDS-PAGE
※ドメイン検索〜SDS-PAGEまでの料金…1つのドメイン(あるいは全長)あたり 100,000円(税別)>
4.nanoLC-MS/MS による タンパク質の同定
SDS-PAGE の結果をお知らせし、ご相談の上、解析するバンドを指定して頂き、nanoLC-MS/MSに
よる タンパク質同定を行います。(nanoLC-MS/MSタンパク質同定サービス 参照)
1バンドあたり 50,000円(税別)
※但し、そのバンドに新規の結合タンパク質が含まれていなかった場合は、1バンドあたり 30,000円
(税別)に値引きします。
BioGRID (http://thebiogrid.org) への掲載の有無で、「既知 or 新規」の判断をさせて頂きます。
5.結果報告
標準納期:2カ月
※但し、発現が困難なタンパク質の場合や 解析が混み合っている場合、標準日程より遅れる可能性が
あります。ご理解ください。
ご注文方法
アフィニティーカラムを用いた 相互作用タンパク質の同定サービスのご照会、またはご注文の際は
まず、メールをご送信ください。
送信先メールアドレス pro@jbios.co.jp
メールで連絡していただきたい事項 A.ご注文者(研究機関名、所属、氏名、住所、電話番号、メールアドレス) |
※ご照会またはご依頼いただきましたメールの内容に応じて、解析手法に関して当社で検討を行います。
必要に応じて打ち合わせをさせて頂いた上で、解析の諾否を連絡させていただきます。
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